2021年度公立高入試の出願変更後の状況

北海道教育委員会が、「令和3年度公立高等学校入学者選抜の出願変更後の状況」を公開しました。

出願変更の状況分析

普通科3高の出願者数が均衡化する方向へ出願変更が行われた模様です。道教委発表資料では、市立函館の一般出願者が3高のなかで最も少なくなっていますが、推薦出願者が定員を超過していますので、再出願後には上記の通り287名まで増加が見込まれます。

私立・高専志望者の動向次第で状況に変化

今後の公立高入試の変動要因としては、推薦で合格内定しなかった受験生の再出願(推薦で出願した学校以外にも出願可能)のほか、渡島学区の場合は、ラ・サール・遺愛特進・有斗特進など難関私立高函館高専第一志望とする受験生の公立高入試の当日欠席(=実質倍率の低下)および入学辞退(=追加合格)があります。

公立高受験者へのアドバイス

公立高入試本番まで3週間を切りました。出願状況を踏まえ、今からできる対策についてまとめます。

函館中部/「失点しない答案作成」と「新傾向への対応」

今年度入試から、函館中部の募集定員が40名減となりましたが、出願変更後も状況でも昨年以上の高倍率となり、激戦必至の状況です。当然のことながら、裁量問題を含む当日点をいかに得点するかが大変重要です。得点できる問題を増やすことと同様に、失点をいかに減らすかということも1点を争う高倍率では重要な要素となります。

国語の記述問題では、設問の指示をしっかり確認しましょう。内容はおおむね合っているのに、解答の指定形式に合わずに減点となる解答をよく見かけます。主語・述語の不一致、助詞の誤りなど、文法的な不正確さも減点の対象となりますので、自分の書いた答案を落ち着いて読み返して確認しましょう。

英語の記述問題も同様です。英作文なども無理に難しいことを書く必要はありません。自分が使える文法・単語を使って正確に書くことを心がけましょう。動詞の形(時制、単数・複数、不定詞・動名詞など)や冠詞(a、an、the)、前置詞など、細かいミスが複数あると、内容に問題がなくとも減点だけで0点になってしまうこともあります。

数学は、今年度は出題範囲の変更もあり、過去問での対策が難しい科目です。特に、図形分野の大問は、中3範囲を含まない出題が過去にほとんどありませんので、どんな問題が出題されるか予想が難しいところです。この分野に関しては、「入試対策用」の教材ではなく、「中2用」のハイレベル問題集などを活用することをおすすめします。また、北海道のみに限らず、全国の過去問などから、出題範囲に合致し、類題出題の可能性が高い問題をピックアップし、演習を行うとよいでしょう。

市立函館/理社で基礎点を確保しよう

推薦合格内定後の最終倍率は、市内3高で最も高倍率になることが予想されます。
当日点の獲得に向け、基本問題での取りこぼしを徹底して防ぐことが重要になります。

出題範囲の変更に比較的対応しやすく、裁量問題がない理科・社会でいかに得点できるかが合格のカギとなります。
また数学では、関数分野が出題範囲変更の影響を大きく受けませんので、過去問や類題をしっかり解き直し、本番で解ける力を身につけることが重要です。ただし、北海道で定番のグラフと図形の融合問題では、相似や三平方の定理を使う出題もありますので、その他の形式(三角形の等積変形や二等分、グラフ上の4点を結んでできる四角形など)については確実に復習をしておきましょう。

標準問題採用校/基礎問題での正答率を意識した対策を

標準問題で例年出題されている基礎問題(国語の漢字、数学・社会・理科の大問1、英語の大問2など)での得点を確実にすることが高得点獲得への絶対条件です。応用問題での得点に期待して勉強をするのも大切ですが、練習した形式の問題が出題されるとは限りません。全範囲共通の基礎問題で安定して点数を獲得できる力を身につけた方が、得点の期待値は高まります。一問一答形式のような基本問題の反復演習でどの分野が出題されても心配ない状態をつくっておきましょう。

高校入試 今後の日程

2月16日(火)市内
私立
入試日
2月18日(木)公立
推薦
合格内定者数の発表
※再出願の受付 2/19(金)~2/24(水)
2月21日(日)高専
一般
学力検査日
3月1日(月)公立
一般
再出願後の出願状況の発表
3月2日(火)高専
一般
合格発表
3月3日(水)公立
一般
学力検査日
3月4日(木)公立
一般
面接等実施日
(面接等を実施する学校)
3月16日(火)公立合格発表
3月17日(水) 公立
一般
追加合格の連絡
公立
一般
追検査日
(新型コロナウイルス感染症等で3/3に受験できなかった受験生対象)
3月19日(金)公立
一般
追検査 合格発表